朝のお説教 第27回その3

2003年7月27日(日曜日)
久々に、朝のお説教の時間です。
第27回の続き その3です。
もう 憶えてないと 思いますので、てるさんの
作ってくれた バックナンバーを参照してください。

紋佐さん 何のかんの言って もう4ヶ月 華留蔵さんの
ところに通っています。
モモと モナも かなり 言うことを 聞いてくれます。
もう膝あても 肘あても 必要じゃありません。
2匹とも 急に 走り出したり しなくなりました。
よ〜〜く 言うことを 聞いてくれます。
モナの方は ちょっとした 事件があって 余計に 
言うことを 聞いてくれます。
「伏せ」はもちろん 「匍匐前進(ほふくぜんしん)」や
「ゴロゴロ転がる」動作や 「前足で目を隠して 
反省のポーズ」まで します。

このごろ 紋佐さん やっと 分かって きました。
なんで 華留蔵さんが 手伝いに来いと いってくれたのか。
何を学べ ということ だったのか。
  『愛情がないのと 怒るのは 違うんだ。』
  『優しくするのと 愛情を注ぐのは 違うんだ。』
  『怒っても 愛情を 伝えることは できるんだ。』
                 こんな様な ことです。
なんて言えば しっくり来るか 紋佐さん 
よく分からない ようですが、今までは
     愛情を示す=優しくする
        怒る=嫌う
という図式が できていました。
でもそれでは 果てしなく 我慢しないと いけないことに なってしまいます。
我慢していると 関係が 保てるか というと、
さらに いろいろ要求を されることが 多いのです。
だから、延々と 我慢しないと いけなくなるのです。

紋佐さん 最近では、いろいろ 考えます。
華留蔵さんの 犬の扱いを 見てて「こんなに 乱暴で
いいのか?」と 最初は思ったのですが、それでいいんだと。
華留蔵さんは、愛情を持って 犬に 接しているから。
でも、服従する ということを 教えてあげないと 
犬たちが 人間と 暮らせないから。
はっきりと 表現して あげないと 分からないから、
ダメなもんはダメと 教えてるだけなんだ。
だから、厳しくしても 人間の 言うことを 
聞けるように しているだけ。
服従する ということは 犬にとっては つらいことでは
ないんだから。
紋佐さん モモもモナも 大事ですけど、
モナの方が好きです。
モナは、もちろん喜んでいます。
モモは、ひがむかというと、大事にされる 順番を 
理解してて「自分は、2番目なんだ」と 感じています。
紋佐さん 別に モナだけ 特別扱いを するわけでは 
ないのです。
モモも 大事にして あげてます。
だから、全然 問題ないのです。
犬は、階級が(上下関係が)はっきりしてる 動物ですから。
人間なら 問題なのでしょうけど。

紋佐さん 犬との 関係は 分かってきた つもりです。
でも、人間は そうは 行かないとも 思っていました。
相手を 服従させる わけには 行かないから。

ある日、華留蔵さんに 言われました。
  犬は簡単だろ?
  ルールを 教えてやれば いいから。
  人間は そうは 行かないわな。
  それぞれ みんな ちょっと 違うルールで 
  生きとる からなぁ。
  まぁ、ルールの近い 人間同士で 付き合えば 
  いいんだがなぁ。
  それが人間は 分かっとらん のだわなぁ。
  みんな自分と おんなじと 思うとるから。
  「自分が こう思うから これで間違ってないと
  思うから 相手も おんなじ様に 考えるべき 
  なんだ。」とか 言うんでなぁ。
  うまくいかん 人間同士は ただ相性が 悪いだけ 
  なんだがのぉ。
  どっちが悪い ということでも ないんだがなぁ。
  「あの人が こういうんだけど、私 間違ってる?」
  とか よう 聞かれる わなぁ。
  なんで、どっちが 正しいか 決めんと 
  いかんのかのぉ。
  紋佐さん あんたも だいぶ分かったやろ。
  自分の ルールを はっきり させることが 
  大事なんよ。
  それで、うまく いかなんだら しょうがないわな。
  そんだけ 分かりゃぁ、
  もうここに 来る必要もないでしょ。
  もう卒業しても ええ頃だと 思いますわ。
  4ヶ月の間、ご苦労さんでした。
  助かりましたわ。
  だけども、モナはちょっと・・・・
  よう しつけて くれたんは ありがたいんやけど、
  わしの言うこと 聞かんのですわ。
  あんたが一番 なんやろなぁ。
  嫌でなかったら、連れて帰って くれんかのぉ。
  ここには、足で 目を隠して 反省のポーズまで
  できるほど 言うこと 聞くように なった 
  犬は 居らんからのぉ。
  しかも、あんたの 言うことしか 聞かんしなぁ。

一生懸命 断ったのですが、
結局、紋佐さん モナを 連れて帰ることに なりました。
ナポリタン・マスチフは すごい高価な 犬なのです。
でも、お金なんか きっと 華留蔵さん 受け取らないのも 分かっています。
だから いつか お金とは違う 御礼を しようと 
心に 決めてます。

紋佐さん モナを 連れて家に 歩いてます。
家族に なんて 言われるのかなと ちょっと心配。
でも、すごく うれしいのも 確かです。
モナも、どこに行くか 分かってませんが うれしそうです。

やゐさん 後姿を 見送りながら 少し残念そうです。
やゐ・・・ええ人やったね。
     うちの子も あんな風に なってたん かなぁ。
     もう少し 来てもろたら あかんの?
華留蔵・・もう言うな。
     死んだ子の事 言うても しょうがないわ。
     わしらに できること させて もろたら 
     ええんや。
そうなのです。この夫婦にも 子供が いたはずなのです。
でも、出産間際に 異常が起きて 子宮を摘出、
胎児も 死亡しています。
だから、ここにいる たくさんの 犬たちは 
二人にとっては 子供のような 気持ちで 育てています。

お説教−第27回は、これでおしまいです。
紋佐さん これから どうなるのでしょうか?
この後の ことは いずれまた。

最後まで お付き合い ありがとう ございました。
次回 まだ考えてませんが、お楽しみに!!!

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